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兵庫慎司のブログ

音楽などのライター、兵庫慎司のブログです。

筋肉少女帯人間椅子/6月7日(日)@渋谷公会堂、の最後のセッションの全曲ひとことレポート

5月に出たこの合体バンドのシングル『地獄のアロハ』のレコ発的な唯一のライヴ。そのシングルの豪華ボックス版に付いているブックレットに「筋肉少女帯人間椅子 考察」という原稿を書かせていただきました。なので、このライヴも楽しみにしておりました。

出演バンドは、筋肉少女帯人間椅子筋肉少女帯人間椅子の3つ。当然、特に楽しみだったのは筋肉少女帯人間椅子。というわけで、そこのレヴューを少し。

 

先攻の人間椅子が“新調きゅらきゅきゅ”で始まり“針の山”で終わる9曲(もちろんシングル収録の“少年、グリグリメガネを拾う”のカヴァーも含む)をプレイ、後攻の筋少が“サンフランシスコ”で始まり“イワンのばか”で終わる7曲(同じくもちろん “ダイナマイト”のカヴァーも含む)をプレイしたあと、いよいよ筋肉少女帯人間椅子の時間に。

 

1曲目

と思ったら、最初に出てきたのはブラック菩薩(ヴォーカル橘高&ギター内田によるブラック・サバスのコピーバンド)。ソデの人間椅子のリズム隊=鈴木研一と中島ノブを呼び込み、“IRON MAN”を演奏、途中でサッと和嶋が加わり、ソロをキメる。後半、ちっちゃいぬいぐるみのコウモリを和嶋&橘高で食いちぎるパフォーマンスあり。一応説明すると、ブラック・サバス時代のオジー・オズボーンがステージで生きたコウモリを食いちぎった、という伝説を再現したわけです。なお、ソロを弾く和嶋に向かって内田が両手を前に出して手拍子していましたが、あの手拍子のしかたもオジーを模したものです。

 

2曲目

「ハケるぞ!」とブラック菩薩のふたりが走って姿を消し、オーケンが登場。和嶋がシングル収録用にカヴァーしたがったがメンバーに却下されたという“日本の米”を熱唱。なおオーケン、熱唱の前に、この曲は中学の頃に作ったもので、もうとっくに飽きていて、やるのもイヤで、もう20年以上心をこめて歌ったことなどない、と必要以上にアピールし、「でも人間椅子とやるから20年ぶりに心をこめて歌うぜ!」と宣言しておられました。

 

3曲目

テレビの企画か何かのために作られた(そこにオーケンもいた)、作詞:みうらじゅん、作曲&演奏:人間椅子の “君は千手観音”を披露。埋もれた名曲をカヴァーすることによって発掘する、という趣旨のオーケンのソロ・プロジェクト『UNDERGROUND SEARCHLIE』のアルバム『スケキヨ』で歌ったのが縁で、以前の筋少人間椅子の対バンの時にもプレイされています(シングルボックスのDVDにもその時の映像が入っています)。それはいいんだけど、曲が始まる寸前に本城聡章がさっと出てきてギターを弾き始めたので「?」と思ったんだけど、あれ、オーケンが呼びこむのを忘れており、曲が始まってしまうのでやむなく呼ばれないまま出た、ということが、のちのMCで明らかになりました。

 

4曲目

鈴木研一&内田が出てきて、ぶい~んとかベースを鳴らしながら順番に血ノリを吐く。鈴木研一が提げているのはマサカリベース。あ、ジーン・シモンズね、これからKISSの曲やるのね、とわかったまではよかったが、内田の血の量が少なくてもう1回吐いたらベースにかかってしまい、あとで「内田くんそのベース大事なやつだよね、大丈夫? 俺のは二束三文だからいいけど」と心配されていました。

で、オーケン以外の6人で“Detroit Rock City”をプレイ。和嶋もエース・フレーリーっぽいレスポールを弾く、が、橘高はフライングVも衣装もいつもの黒に白の水玉、つまりランディ・ローズ・パターンでした。

 

5曲目

オーケンとエディ(三柴江戸蔵)も加わって(この時のMCでさっきオーケンがオイちゃんを紹介し忘れたことが発覚)、お待ちかね、“地獄のアロハ”。和嶋がスチールギター、橘高&本城がウクレレで曲が始まるんだけど、橘高のウクレレがちゃんとフライングVなのがかわいい。にしてもこの曲、ほんとプログレのようにめまぐるしい。情報量多いことこの上なし、ライヴで音を浴びるとクラクラするレベルであることがわかりました。すごい。

 

6曲目

筋少のサポートドラマー長谷川浩二も加わって、人間椅子の出世曲“りんごの泪”を大音圧&大音量でぶちかます……えーと、しまった、この曲だったか次の“釈迦”の時だったか忘れた、たぶんこっちだったと思うんだけど、間奏でギター&ベース総勢5名がフロントに横一列に並んで合わせてネックを振りながらプレイするシーンで、オーケンはステージ下手ソデにパイプイス出して座ってそれを観てる、というパフォーマンスをしてたんだけど、間奏が終わりそうになって急いでステージ中央に戻ってマイクを持ったら、それまだ間奏が半分まで行ったとこで、またソデに戻ってパイプイスに座っておられました。どっちの曲だったか忘れてるくせにそういうとこだけはしっかり見てるの、我ながら、ちょっとどうかと思います。

 

7曲目

同じメンバーで筋少の“釈迦”。音、厚い! そしてでかい! かっこいい! 特に橘高&和嶋のツインリード、たまらないものがありました。そういえばシングルボックスのブックレットのインタヴューで、橘高、自分がランディ・ローズ・タイプで和嶋はトニー・アイオミ・タイプだという発言をしていたけど、オジーがサバスをやめたあとに結成したオジー・オズボーン・バンドのギターがランディ・ローズなんだから、辻褄は合ってるんですね。

じゃあ誰がオジーなんだ?という疑問はありますが。

 

アンコール

サポート長谷川以外全員でもう1回“地獄のアロハ”、ただし今度は[Heavenly Version]。めっちゃ盛り上がって終わったあと、全員で一列に並んで手をつないで腕を挙げておじぎするやつ、あれを執拗にいやがってステージを去ったオーケンをみんなで無理やりひっぱり戻し、みんなで手をつないでおじぎ×3回、で、大団円。

 

というわけで、大変に充実したセッションでした。前にもやってるし、またいつかやると思う。次もとにかく楽しみにしてます。

 

※追記:以上をアップした直後、オーケンが間奏でパイプイス出して座っていたのは”りんごの泪”でも”釈迦”でもなく”地獄のアロハ[Heavenly Version]”の時ですよ、というご指摘を複数の方からいただきました(レーベルの方含む)。オーケンのミスにツッコミ入れてる文章で自分がミスっている、という、どうしようもない例をさらしてしまい、大変失礼いたしました。