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兵庫慎司のブログ

音楽などのライター、兵庫慎司のブログです。

12/9(水)Zepp DiverCity Tokyoで、きのこ帝国とくるりを観ました

きのこ帝国2015年秋の対バンツアー『怪獣と猫のツーマンツアー』のファイナル、対バン相手はくるり

 

よく出たなあくるり、という気がしないでもないが、こんなふうにひょいっと出ることができる感じが、今のくるりを表しているようにも思える。という意味では、今の電気グルーヴと近いものがある気もする。もちろん音楽性などは全然違うが、昔は「次のアルバムはどういうものか」「それに伴うライブにおけるコンセプトとはどういうものか」というフォーマットを固めた上で始動しないとライブ稼働ができなかった、としたら、今は、「ライブですか? わかりました。あ、でもクリフもう帰ってもうてる時や、じゃあ代わりに……」という感じなのかどうかまではわからないが、とにかくそんなふうにフットワーク軽く、イベントや対バンに出られるムードを感じる、ということです。

というわけで、ドラムがクリフ・アーモンドから福田洋子に代わった以外は、『NOW AND THEN Vol.2』の時と同じバンド編成。「ワンダーフォーゲル」で始まり「ばらの花」や「ロックンロール」などを経由して「虹」で終わる、しかも間に「シャツを洗えば」と新曲まではさみこんでくるという鉄壁のセットリスト。演奏もすばらしいのひとこと、ダレる瞬間片時もなし。堪能しました。

あと岸田、1曲目で「おお、ノド調子いい」と思ったが、最初のMCの時は声がちょっとガサッとしている気がした。が、歌いだすとまた絶好調に感じた。どっちなんだろう。絶好調でいいのか。歌ってる時、いい声なんだから。

 

で、きのこ帝国。

前回観たのは1ヵ月前のZepp Tokyo、「RADWIMPS胎盤」の時だったのだが、その時よりもバンドのグルーヴが格段に進化している気がした。というか、いいバンドなんだなあメンバーみんな、ということに改めて気がついた。

佐藤千亜妃の美しいメロディと美しい言葉をかき消しそうな爆音をみんな出しているのに、逆に「これ、ボーカル、歌いやすそうだなあ」と思う瞬間が何度もあった。リズムの感じも、音の爆発のしかたも、ボーカルの音符上の流れには必ずしも沿っていないんだけど、そこにこめられた歌い手の感情や考えの爆発の瞬間とはリンクしている、ということなのだろうと思った。

あーちゃんがギターでなくキーボードを弾く曲が何曲かあった(最初にキーボードを弾いてダッシュでギターに移る曲もあった)、つまりサポートを入れないでメンバー内でなんとかしている感じも、とてもよかった。

あと、こういう対バン企画でくるりみたいな大先輩を招いた場合、ほかのバンドだったら、すんごくお礼を言って、さらに「くるりさんが昔から大好きで……」とかいうような話をみっちりとしそうなもんなのに、お礼は言ったもののそれ以外は特に言及せず、さらっと進んだのも、なんかとてもよかった。きのこ帝国らしくて。