兵庫慎司のブログ

音楽などのライター、兵庫慎司のブログです。

12/12(土)サニーデイ・サービス TOUR 2015@東京グローブ座2デイズの1日目を観ました

再始動後初、解散前からふり返っても……えーと、いつ以来だっけ、というくらい久々のホールツアーの東京公演、場所はおそらくサニーデイにとって初めての東京グローブ座

9月末から続く丸山晴茂の病欠状態は残念だが、代打を務めている初恋の嵐の鈴木正敏のプレイがすばらしかったこともあって(「いいドラムを叩けばいい」のではなく「サニーデイのドラムはこう叩くべき」というツボみたいなものをわかっていると思う、この人)、あと観終わって「あ、そういえばあの曲やんなかった」と思うの2,3曲しかないんじゃない? と言いたくなるくらい、全キャリアを網羅した代表曲だらけの絢爛豪華なセットリストだったこともあって、本当にいいライブだった。再始動後、ワンマンもフェスも含め何度も観ているが、その中でベストだったかもしれない。

 

あと、観ていて気づいたんだけど、3人だけでこれだけの曲数、これだけの名曲たちを一気にやるツアー、めずらしいのではないか。

解散前のサニーデイって、3人だけやったライブ、あんまりない。この編成になってライブを始めた頃と、下北沢CLUB Queでデビューしたばかりのくるりとの対バンが急遽決まった時くらいで、サポートメンバーのいるライブが中心だった。もっとも多くライブをやっていたのはギター新井仁・キーボード高野勲との5人編成だし、そのふたりじゃない時も誰かしらサポートがいた。

再始動後は、 3人でやったりサポートを加えてやったりしていたけど、ここ1,2年は3人だけでやることが増えた。今年3月の渋谷公会堂も、このツアーも3人(今回はドラム晴茂くんではないが)。

で、この尺とこのセットリスト。というのが、とても新鮮だった。

 

サニーデイの曲、3人で再現できるものもあれば3人では難しいものもあり、それでもやるもんだから、あきらかに音が足りない曲も、何曲もある。聴いていて、音源ではその曲のその箇所で鳴っている、もう1本のギターの音やギター以外の楽器の音が勝手に脳内で追加再生されたりもした、何度か。

という音の足りなさも含めて、何か、とてもとてもよかった。サポートしっかり入れてアルバムどおりにやることに特に価値を感じていない感じ。ただ、今の、2015年暮れの、この年齡のサニーデイ・サービスはこうです、ということだけをリアルに観せる感じだった。