兵庫慎司のブログ

音楽などのライター、兵庫慎司のブログです。

名刺のこと

  回転式名刺ホルダーがいっぱいになる。で、数を減らすために、名刺を整理しようとするたびに、

 

①現在仕事で付き合いのある人は、普段からメールでやりとりしているので、名刺を取っておく必要がない。

②付き合いがなくなった人は、今後も連絡を取り合うことはないから、名刺を取っておく必要がない。

③じゃあ名刺を取っておくべきなのは、今は疎遠になっていてメール等でやりとりもしてないけど、今後もしかしたらまた連絡を取るかも、という人だけ。ってことか?

 

  と、迷った挙句、「疎遠な人の名刺を取っておくのに、付き合いがある人の名刺を捨てるのはヘンだ」とか思って、②だけ捨て、①も③も取っておくことになる。

  なので、名刺、あんまり減らない。

 

  ということを、数ヵ月おきにくり返している。

  そして、名刺という習慣、なんで今もなくならないんだろう? と考える。

  先に書いたように、一度メールでやり取りすれば当然メアドの記録は残るし、多くの場合、メールを送ってきた人の住所や電話番号も文末に入っている。だから、名刺を保存しておく必要はない。

  仕事ではあんまりやらないけど、twitterのDMで連絡を取ることもあるし、作ってほったらかしだけどFACEBOOKのページもあるし。

 

  でも、初対面のあいさつをする時は、確かに名刺って便利だから、じゃあ、その時のためだけの道具と割りきって、一度メールを交換し終わったら捨てればいいのか。

  という結論に辿り着くんだけど、そう割り切れなくて、結局、捨てられないのだった。

  「普段電話でしかやり取りしないけど、たまーに住所が必要になる」みたいな人も、ごくわずかだけど、いるし。

 

  にしても、メールやネットがなかった時代の方が、1年に1回とか決めて、豪快にガサッと名刺を処分していた気がする。便利になった分ややこしくもなったということだ。というのは、結論が凡庸すぎて、自分でもちょっとどうかと思うが。

 

  そういえば、最近知り合って月にいっぺんぐらい飲みに行くようになった、本業は会社員・副業で文筆、という知人がいるんだけど、彼は名刺は会社員のほうしか持っていない。で、いつまで経ってもその名刺をくれない。

  なので、3回目ぐらいで「名刺くれればいいじゃん!」とか言って半ば無理矢理もらった。

  でも、それまで彼とはTwitterのDMでやり取りしていたし、その中で携帯番号も交換していたので、名刺、もしもらう必要があったとしたら、たとえば「彼が僕の目の前でクルマに跳ね飛ばされたので、救急車を呼んだあと、彼の会社に連絡を入れる」みたいな緊急時くらいなのだった。

  そうか。あげる必要がなかったから、なかなかくれなかったのか。

 

  それから、レアな名刺というのもあります。

  相手が有名人だったり、有名人になって名刺を持たなくなったけど、昔は持っていたり。

  後者の例でいうと、現THE STARBEMS日高央のサラリーマン時代の名刺、彼がBEAT CRUSADERSでメジャー・ブレイクしたしばらくあとまで持っていたんだけど、そのあとどこかへなくしてしまったのが、いまだに惜しいです。

 

   あと、亡くなった方の名刺って、なんか捨てられないですよね。