コロナ禍による細かい影響
外で、仕事と仕事の間の時間が、いっぺん家に帰るほどじゃないけど微妙に空いている、という時、スターバックスとかドトールに入って、PCを開いて原稿仕事をする、ということが、以前はよくあったが、コロナ禍以降、ほぼなくなった。外での取材や打ち合わせが激減したので。
で、一昨日、久々にそういうスケジュールになって、一日で、ドトールに一回、タリーズに一回入ったのだが。
席でPCを開いて、でかい声でリモート打ち合わせをしている人と、席で電話で、でかい声で延々と話し続けている人が、両方の店にいた。
以前は、どちらもマナー的にアウトだった。そういう人もいたけど、その場合、周囲から白い目で見られていた。「電話とるなら店から出ろよ」的な。
でも、コロナ禍以降はどちらも、暗黙の了解でOK、ということになったのかもしれない。「しょうがないじゃん、仕事がリモートなんだから」「じゃあどこでリモート会議しろって言うんだよ」みたいな按配で。
ということを、実感したのだった。延々と電話でアポを取り続けている、僕の後ろの席の女性、「マルチかな」と思ったけど、それはともかくとして。
酒屋やスーパーでは小売していない。だから、「あえて置いている」一部の居酒屋やバーじゃないと、飲めない。
という点で、ビール好きにとって、サッポロのラガービール、通称「赤星」と、キリンのハートランドは、ちょっとうれしい銘柄だった。
たまたま入った店に置いてあると「お、いい店じゃん」と思ったり、逆に「赤星が(ハートランドが)置いてある」という理由で、その店に通うようになったり。
赤星がどうだったかは憶えていないが、ハートランドは、僕が酒を飲み始めた1980年代末期には、確か、普通に酒屋で売っていたと思う。テレビでCMを打っていた記憶もあるし。
今調べたら、ハートランドは1991年に缶ビールの販売を終了し、樽と瓶では現在も売られているそうだが、僕は見かけたことがない。
しかし。2021年の5月くらいからだろうか、コンビニやスーパーに、サッポロの見慣れない缶が置かれるようになった。
赤星だった。びっくりした。僕は出くわしてないが、「瓶が自販機に入っていた、思わず買った」という、大阪在住の知人の証言もある。
ウィキペディアによると、もともと「中瓶、大瓶のみが存在し、飲食店中心の販売(実質的には業務用扱い)であるが、販売店によっては個人向けに販売をすることもある。2008年9月、約30年ぶりに缶入り(350mlと500ml)が期間限定で復活販売され、好評につきその後しばしば缶入り製品の限定生産販売が行われている」とのこと。
公式サイトを見たら、2020年も、7月と10月に数量限定販売されていたことがわかった。ただ、去年までは、店先で僕の目にとまることはなかったので、2021年から出荷数と取扱店を、かなり増やしたのではないか、と思う。
で、「あ、これもコロナの影響かも」と、気がついた。飲食店に下ろそうにも、ほとんどの店が閉めているし、開いていても酒を出せなくなっている、逆に自宅での飲酒率が上がっている、じゃあもっと幅広く小売しよう、という。
という事実に、「便利になった」といううれしさと、「店じゃなきゃ飲めないという特別感がなくなった」という寂しさ、両方を感じています。
でも確かに、すべての酒でビールがいちばん好きだけど、家でビールは贅沢だ、家では発泡酒でビールは外で飲む時、と決めていた僕も、世の中がこの状況なので、時々だけど、ビールも買って飲むようになっている。もちろん、赤星も、気がついて即、買いました。
僕は普段、気候がいい季節は、風を通したくて、家の窓を開けっ放しにして仕事をしているのだが、平日は15時頃を過ぎると、週末は午前中から、近所の人たちの声が、やたらとよくきこえるようになった。
隣の家の幼い姉弟が遊んでいる声とか、そのふたりにお父さんが何か言っている声とか、お母さん同士が立ち話をしている声とか。
これもあきらかに、コロナ禍以降の変化だ。
要は、子供たちがあんまり家を離れて遊びに行っちゃダメだけど、外には出たいから家の前で遊ぶ、とか、お父さんがリモート勤務だから家にいる、とか。
ただ、「ドトールで電話」は「わかるけど、うるせえよ」と思うが、この「ご近所の声がきこえる」に関しては、全然イヤじゃないというか、むしろ、ちょっといい気すらする。下町の生活が戻って来たような感じ、というか。住んだことないけど、下町。
「ライブがやれなくて音楽業界本当に大変」とか、「正気か、東京オリンピックやるなんて」とか、「飲食店もライブハウスもそりゃあどんどんつぶれるよ、困るんですけど」というような、大きなこと以外にも、コロナ禍による影響、細々と日々実感すること、いろいろあるなあ。とよく思うもので、いくつか書いてみました。
あと「身内や友人が入院しても見舞いができない」とか、「親が高齢なので帰省できない」というのも、大きいです。
こんなに長いこと、故郷広島に帰ってないの、イコール親に会っていないの、広島を離れて34年で、初めてかもしれません。
あ、それから、もうひとつ。スタバとかでのリモート会議、迷惑とは別の問題で、「そんなデリケートな内容の話、こんなにまわりにダダ漏れなところで、していていいの?」と思うことは、よくあります。
あと、何十億円とか何百億円とかの、えらくでかい金額の話をしていて、「いや、あんた、そんな人ならスタバでしゃべってないで、仕事場借りろよ」と思ったこともありました、そういえば。コロナ前だけど。新橋のスタバだったな。
2021年5月前半は、ライブ/フェスに7本行った
ということに、DI:GA ONLINEで続けている連載『とにかく観たやつ全部書く』を書いて、気がついた。
三度目の緊急事態宣言が延長になる5月11日(火)までは、政府はスポーツ・音楽等の興行に対して「無観客開催」を要請し、メジャーのアーティストは皆、有観客ライブをやめた。
で、緊急事態宣言が延長になりそうだ、という動きを受けて、5月5日(水・祝)の夜に、ライブイベント関連4団体(音事協、音制連、ACPC、MPA)が、政府に「無観客開催」要請を撤廃するよう申し入れた、という声明を出した。政府はそれに応じ、12日からは「収容人数の50%・最大5000人」に緩和した。
という中で、「それでも俺はライブに行くんだ!」と、意地になって足を運んでいたわけでは、ない。
……いや、『VIVA LA ROCK 2021』と『JAPAN JAM 2021』に関しては、それもあったか。メディア等から理不尽に叩かれていたのに腹が立って、どちらも1日だけでも行きたいと思った、というのはあったが、それ以外は、いつもどおり、観たいバンドを観に行っていたら、そうなったのだった。
観に行ったのは、以下。
5月1日(土)(突然少年改め)初恋 @ 吉祥寺WARP ゲスト:KMC
5月3日(月・祝)『VI VA LA ROCK 2021』3日目 @ さいたまスーパーアリーナ
5月5日(水・祝)『JAPAN JAM 2021』4日目(最終日)@ 千葉市蘇我スポーツ公園
5月8日(土)Dear Chambers ゲスト:コールスロー、INKYMAP @ 代官山UNIT
5月11日(火)四星球×(突然少年改め)初恋@ 渋谷CYCLONE
5月14日(金)サニーデイ・サービス @ LINE CUBE SHIBUYA
5月16日(日) Calmera×きいやま商店 @ 代官山UNIT
5月1日・11日の初恋と、8日のDear Chambersは、インディーのバンド。11日の四星球はメジャー・レーベル所属だけど、マネージメントはセルフだ。
5月1日の初恋(この日から、緊急事態宣言中は、名前を突然少年から初恋に変えて活動することにしたそうです)は、この日に渋谷クラブクアトロで、昼夜二公演で、ゲストありでイベントを打つ予定だったが、緊急事態宣言を受けて、中止になった。
で、代わりに、同じ日に吉祥寺WARPで、当日券のみ発売・ドリンク付1000円・入場者数を抑える、という形で、昼の部に出るはずだったラッパーKMCとの2組で、ライブを行った。クアトロの方はイベンターが入っていたが、WARPはイベンターなしだった。
代官山UNITで観た2本、Dear ChambersとCalmera×きいやま商店も、イベンターなしだった。どちらも、最近取材をした縁で、関係者招待で入れてもらったのだが、受付で渡される貼りパスが、イベンターのものではなく、ハコのやつだったので、それに気がついた。11日の初恋と四星球も同様。
5月14日(金)のサニーデイ・サービスは、8日の時点で「現在、開催可否を関係各所と協議中です」というアナウンスがあった。で、その後、10日に「政府および東京都、会場とも協議の結果、『すでにチケット販売済みの公演は、お客様への周知に多大なる混乱が生じるため、イベント開催条件の適用外として開催が認められる』となりました」ということで、希望者にはチケットの払い戻しも行う形で開催する、と発表された。
そんな2021年5月前半の『とにかく観たやつ全部書く』は、こちら。
2021年になってからここまでの間に、音楽のライブ、全部で37本行っているが、ステージに向かって声をあげるような、バカなお客に出くわしたことは、一回しかありません。
で、感染予防対策面で心配になったことは、一度もありません。「ここまでやらなくても」と思ったことは、何度もあるけど。
5月の後半は、今のところ、5本ライブを観に行く予定です。
三度目の緊急事態宣言下でのいろいろな状況・2021年4月29日(木祝)12:00までの時点
・前回のこのブログでも取り上げたように、東京寄席組合の鈴本演芸場・新宿末廣亭・浅草演芸ホール・池袋演芸場が、「『寄席は社会生活の維持に必要なもの』と判断し『4月25日以降の公演についても予定通り有観客開催』と決定いたしました」と発表したことが話題になったが、そこから一転、5月1日(土)から11日(火)まで休業を決めたことが、4月28日(水)の午後に報じられた。
毎日新聞のウェブニュース。
・都内でもそれ以外でも多数のライブハウスを経営するLD&Kの大谷秀政代表が、4月28日(水)にこのようなツイートを。
ライブイベントの助成金制度J-LODlive採択延期案件については緊急事態宣言期間中、無観客での公演を行うようお願いの連絡が来ました。
— 大谷秀政 (@otani_ldk) 2021年4月28日
該当の特定都道府県及び国に相談なく、無断で有観客にて実施した場合には、J-LODの交付決定を取消しとのこと。
厳しいダメ押しでライブが出来ず。弊社も壊滅的状況に
・4月26日(月)14:00頃。4月27日(火)・28日(水)に中野サンプラザでのライブを控えていた斉藤和義が、27日(火)は予定通り公演を行い、28日(水)は中止にすることを発表した。開催する27日(火)も、希望者にはチケット代の払い戻しを受け付けることも発表。
#斉藤和義 #万事休すも起死回生
— 斉藤和義スタッフ (@saitokazuyoshi) 2021年4月26日
ご案内が遅くなり申し訳ございません。この度の緊急事態宣言発令を受け、4/27と4/28に予定されている 東京・中野サンプラザ公演の開催につきまして、国、および東京都と協議中ですが、現状、以下の通り判断させて頂きました。◎4/27は予定通り開催 ◎4/28は公演中止
・開催地が東京都内ではないので緊急事態宣言の対象外、ただし「まん延防止等重点措置」適用のエリアではある、5月連休開催のロック・フェス『VIVA LA ROCK 2021』(5月1日〜5日、さいたまスーパーアリーナ)と、『JAPAN JAM 2021』(5月2日〜5日、千葉市蘇我スポーツ公園)に関して。
『VIVA LA ROCK 2021』は、4月25日(日)の22:00から、プロデューサーの鹿野 淳が、インスタライブを行い、具体的な開催内容や感染対策について説明したり、寄せられた質問や意見に対して答えたりした。
その上で、4月26日(月)の20:00に、フェスの公式サイトに、「様々な選択肢を模索し続けてきましたが、予定通り開催する方向で進めております」というメッセージをアップ。
『JAPAN JAM 2021』は、三度目の緊急事態宣言が出るらしい、と最初に報道が出た4月22日に、公式サイトに『JAPAN JAM 2021開催前に、あらためて参加者のみなさんと共有したいこと』というメッセージをアップした。
それ以降は、公式ツイッターで「GYAO!」でイベント終了後に最速で無料配信することが決定しました!」とお知らせしたり、「設営も折り返し。残り3日間で2年ぶりのフェス空間を創り上げます」と伝えたりしている。つまり、通常どおりの「開催前の時期」である。
もちろん、これら以外にも、多くの興行が中止・延期になったり、無観客配信ライブに切り替えられたりしているが(フラワーカンパニーズの4月30日新代田FEVERのトークイベントも、無観客生配信になりました)、とり急ぎ、今の段階で自分の目に止まったものについて、書きました。
自分的に大事なことなので、あとで必要になりそうだ、その時にネットサーフィンして探しまくるよりも、今ここにまとめて記録しといた方がいいだろう、という理由です。
あ、音楽・エンタメ以外で「自分的に大事なこと」も書いておこう。
・飲食店の酒類提供
関東地方では、25日に東京都に緊急事態宣言が出て以降、「都内は酒類提供NG、近隣の県はOK」というルールだったが、28日(水)から、神奈川は県内の9市で、千葉は12市で、埼玉は県内全域で、「酒類提供の終日停止」要請がスタート。
・エニタイムフィットネス
一回目の緊急事態宣言の時は全店クローズ、二回目の時は全店普通に営業、三回目は今のところ全店普通に営業している。
サウナは、店によってまちまち。たとえば、笹塚のマルシンスパは営業を続けているが、新橋のオアシスサウナアスティルは「4月25日より当面の間」臨時休館。コロナ禍以降、12:00〜23:00は完全予約制になった上野北欧は、その予約制のまま営業中。
赤坂のサウナリゾートオリエンタルと上野のステーションホステルオリエンタル1・2・3(経営元が同じなのです)は、営業している。
で、スーパー銭湯・日帰り温泉も、店によってまちまち。たとえば、高井戸の天然温泉美しの湯は、4月27日(火)から5月11日(火)まで臨時休業。宮前平の湯けむりの庄は、4月28日(水)に、お食事処の営業時間変更&酒類の提供停止をお知らせしたが、施設自体は営業中。川崎市だから=都内じゃないから、かな、と思ったが、荻窪の天然温泉なごみの湯も、通常どおり営業している。
・銭湯
一回目の緊急事態宣言の時もそうだったが、銭湯は「地域住民の衛生を保つため必要な施設」ということで、緊急事態宣言中もクローズにはならない。が、銭湯内のサウナだけ閉める、というところは多い。
27日(火)から、ツイッターのTL上に「5月11日までサウナを休止します」という都内各地の銭湯のツイートが続々と流れてきた。ってことは、26日まではサウナを開けているところが多かったわけですね。
たとえば、中目黒の光明泉は27日からサウナをクローズ。でも、池尻大橋の文化浴泉は、公式サイトに「サウナも営業します」と明記している。
渋谷と恵比寿の間にある改良湯は、公式サイトにもツイートにもサウナを閉めるお知らせはないし、「サウナイキタイ」(『SAUNA TIME』と並ぶ、サウナ好きなら誰でも知ってるサイト)に、4月27日にオープンと同時に行ったという人の書き込みがあったので、開けているようです。学芸大学の「ぽかぽかランド鷹番の湯」も、公式サイトには、サウナを閉めるという記載はない。
じゃあ、公式サイトとかツイートとかない、うちの近辺の銭湯はどうなのかしら。と思い、28日(水)の朝のジョギングのコースに三軒茶屋エリアの3店=富士見湯・八幡湯・駒の湯を組み込んでみました。
富士見湯と八幡湯はサウナクローズの貼り紙あり。駒の湯にはなかったが、僕が通ったその直後に「サウナ休止」の貼り紙が出たことを、ツイッターで知った。そうか、駒の湯、月火が休みだから、単に貼り出すのが遅くなっただけか。
2021年4月25日(日)からの、三度目の緊急事態宣言が出るまでと、出た直後のエンタメの状況
以下、4月23日(金)までの時刻と見出しは、NHKのウェブニュースのものです。
4月22日(木)11:29
「政府 4都府県に緊急事態宣言で調整 あすにも決定へ」
新型コロナウィルスの感染拡大を受けて、政府は、各知事からの要請を踏まえ、東京・大阪・兵庫・京都の4都府県に緊急事態宣言を出す方向で検討している、今週中に決定する、という報道が出る。
4月22日(木)12:19
「東京都 緊急事態宣言禍の具体的措置公表へ 政府との調整続く」
22日午前、小池都知事が、昨日の段階で緊急事態宣言を政府に要請したことを、都庁で記者団に明かす。大型商業施設は休業要請の対象とする、飲食店には時短営業の要請を続けた上で、酒の提供はしないように求める、などの案が出ている、とのことで、つまり、二回目の緊急事態宣言よりも、かなりシビアなものになることが、この段階でわかる。
4月22日(木)18:49
「東京都 緊急事態宣言の措置案判明 酒提供の店に休業要請など」
飲食店:酒・カラオケ設備提供の店に休業要請を行う。提供しない場合は20時までの時短営業の要請を行う。
大型商業施設(床面積1,000平方メートルの場合):生活必需品販売エリアを除き、休業への協力を求める。
イベント:社会生活の維持に必要なものを除き、無観客で開催するよう協力を求める。
鉄道・バスなど交通事業者:平日の終電時刻の繰り上げや、週末・休日の減便など、協力の依頼を行う。
4月23日(金)5:22
「4都府県 緊急事態宣言へ 政府 大型連休に合わせ強い対策講じる」
政府は7:00から「基本的対処方針分科会」を開き、感染症の専門家などに意見を求め、了承が得られれば緊急事態宣言の発出等を正式に決定する、と報じられる。東京、大阪、兵庫、京都の4府県を対象に、4月25日(日)から5月11日(火)までの期間。
その結果を受けて、18:30から政府が対策本部を開き、終了後の20時を目処に、菅総理大臣が記者会見をすることが発表になる。
4月23日(金)10:46
「千葉県『まん延防止等重点措置』」対象を5都市から12市拡大で調整
4月20日から「まん延防止等重点措置」が適用され、船橋市・市川市・松戸市・柏市・浦安市が対象地域となっていたが、東京都に3回目の緊急事態宣言が出された場合、適用の対象地域を拡大する方針を固めた。
千葉市・野田市・流山市・我孫子市・鎌ケ谷市・習志野市・八千代市も、対象地域となる。つまり、5月2日〜5日に『JAPAN JAM 2021』が開催される千葉市蘇我スポーツ公園も、対象地域に入る、ということ。
なお、5月1日〜5日に『VIVA LA ROCK 2021』が行われるさいたまスーパーアリーナがあるさいたま市は、既に4月20日から対象区域に適用されている。
4月23日(金)11:26
「東京 大阪 兵庫 京都に緊急事態宣言の方針 政府分科会が了承」
それに加えて、愛媛県松山市に「まん延防止等重点措置」を適用することと、既に「重点措置」が適用されている宮城県と沖縄県について、5月5日までの期限を5月11日まで延長する方針であることも明かされた。
4月23日(金)12:25
「緊急事態宣言 『基本的対処方針』変更 酒提供飲食店に休業要請」
「酒やカラオケ設備を提供する飲食店等に対して休業要請を行う。提供しない場合は20時までの時短要請を行う」だったのが、「休業要請を行う」に変更された。
さらに、公立の施設の閉館や閉園を検討するように求めることもわかった。
4月23日(金)17:52
小池都知事「変異ウイルス 総力戦でギュッと締めてきたい」
小池都知事が記者会見。見出しの言葉とともに、「午後8時以降、明るい看板やネオン、イルミネーションなどを消灯していただくようお願いしたい」という発言が出たのはこの時。
4月23日(金)20:10
「東京 大阪 兵庫 京都に緊急事態宣言」
20:00からの菅総理の会見で、正式に発表になった。
で、ここからは、三度目の緊急事態宣言を受けての、自分が気になっているエンタメ関係の状況。
4月24日(土)8:22
「4月30日〜5月2日の『ARABAKI ROCK FEST.20th×21』が開催中止を発表」
この中止発表前に、会場がある宮城県川崎町の町議会が、開催延期の要望書を町長に提出していたことが、22日(木)6:00に報じられた。
それを報じたのは河北新報だが、この新聞社は、ARABAKIの中止も、公式発表の2時間以上前の4月24日(土)の6:00にすっぱ抜いた。
というわけで、河北新報、今後、敵とみなすことにします。
「TOHOシネマズ、松竹マルチプレックスシアター、109シネマズ・ムービル、ティ・ジョイ、シネマサンシャイン等の大手シネコンが、営業休止を発表」
1,000平方メートル以下の規模で、休業の「協力体制」の対象となっているミニシアター=シネスイッチ銀座や角川シネマ有楽町、渋谷のシネクイント&ホワイトシネクイント、アップリンク吉祥寺等も、休館を発表した。
また、ミニシアターの一部は、営業の継続を決断。たとえば、渋谷のユーロスペースは、20時までの時短・座席は前後左右1席ずつ間隔を開けて販売して営業する。他に渋谷イメージフォーラム、新宿武蔵野館&シネマカリテ、下高井戸シネマ、岩波ホール、新宿ケイズシネマ、ポレポレ東中野など。
VIVA LA ROCK 2021の状況
2021年5月1日〜5日、さいたまスーパーアリーナで開催のロック・フェス『VIVA LA ROCK 2021』は、4月24日(土)21:24(ツイートの時刻)に、「現在の状況を踏まえて、ガイドラインを更に強化しました」と発表。つまり、中止にはしない、ということ。
寄席は営業継続
「【4月25日以降の寄席営業について】東京寄席組合(鈴本演芸場・新宿末廣亭・浅草演芸ホール・池袋演芸場)及び一般社団法人落語協会・公益社団法人落語芸術協会にて協議の結果『寄席は社会生活の維持に必要なもの』と判断し『4月25日以降の公演についても予定通り有観客開催』と決定いたしました」
ということが、ツイッター界隈で話題になっていて、知った。
そういえば、吉本興業はどうするんだろう。と思ってサイトを見たら、該当の4都府県にある9つの常設劇場=NGK、ルミネ、祇園花月、よしもと漫才劇場、神保町よしもと漫才劇場、ヨシモト∞ホール、ヨシモト∞ドームステージⅠ・Ⅱ、よしもと有楽町シアターとⅠ拠点=森ノ宮よしもと漫才劇場、以上の場所での公演はすべて中止か延期、もしくは無観客での有料オンライン配信に切り替える、と発表されていた。
じゃあ、大宮ラクーンよしもと劇場や、よしもと幕張イオンモール劇場は? 調べたところ、20時以降はオンライン配信のみだが、20時まではやる、というオペレーションにしたことがわかった。
以上、2021年4月25日(日)11:00の時点で、わかっていることをまとめておきました。後で、自分が、必要になりそうなので。
とりあえず、『JAPAN JAM 2021』の今後の動向が気がかりです。開催になってほしいが。
それから、本日4月25日(日)の、GRAPEVINE @ 日比谷野音と、the shes gone @ 中野サンプラザがどうなるか、気がかりでしたが、どちらも開催されるようです。
それから、これでまた、さらにいっそう、飲食店などがあちこちでどんどん潰れると思うと、本当に憂鬱です。
ヤバイTシャツ屋さんの「sweet memories」を聴くと思い出すこと
ヤバイTシャツ屋さんに「sweet memories」という曲がある。
これ。
小学5年の秋頃に、同級生の女の子が、下駄箱で、自分の上履きを食べていた。という、こやまたくやの実体験を歌った曲である。
この曲、1コーラス目でその衝撃の事実を歌い、間奏(ギターソロ→ベースソロ)をはさんで、
「授業中、鉛筆、消しゴム かじったりするタイプの子やし 別に上履き食べるのもわりかしなんか受け入れられた」
と、続く。
いやいやいや、受け入れられないでしょ。引くでしょ普通。と、インタビューで言ったのだが、「いやあ、でもその時は、なんか、そやったんですよねえ。鉛筆とか消しゴムとか、かじる子やったし」と、この歌詞のとおりに答える、こやまたくやさんなのだった。
ちなみに、この歌詞、ちょっと脚色があって、彼女が上履きを食べているところを、実際に目撃したのは、こやまさんではなかったそうです。彼の級友たちがそのさまを見ていて、翌日、数人から「あの子、おまえの上履き、食べてたで」と、報告されたという。
ただし。数日後、そのインタビューのテキストをまとめている時に、「あ!」と、唐突に思い出した。
で、「確かにそういうもんかも、子供って」と、考えを改めた。
自分が、こやまたくやが上履きを食べられたのと同じくらいの年齡だった頃のこと。
小学校への行き帰りに通る通学路は、安全のため「この道を通りなさい」というルールが決められていたが、それを無視して、川沿いの竹藪の中なんかを通って帰る、まさに道草という言葉どおり、みたいなことを、近所の男の子たち数人で、よくやっていた。
で、そうして帰路についたある日、先頭を歩いていたひとりが「あっ!」と、竹藪の奥を指差した。
犬の首が転がっていたのだ。
首輪の下あたりで切断されたやつが。
と、書いて思い出した。そうだ、首輪が付いたままだった。愛玩犬サイズではなく、柴犬くらいの大きさの、黒っぽい雑種だった、ということも、今、思い出した。
竹藪に 切断された 犬の首
どうでしょう。怖いでしょう、五七五にしたところでごまかせないくらい。かなり猟奇的だ、横溝正史感すら漂うほどに。その犬が自然に死んだのか、殺められたのかはわからないが、少なくとも、首を切り落としてそこに放置した誰かが、この近辺に存在しているわけだから。
にもかかわらず。我々小学生男子数名、みんな、「うわ、犬の首だ! 以上」くらいのリアクションだったのだ。
神社でかくれんぼしていて、境内の下に潜ったら猫が死んでた、よくあるよねそういうこと、というのと同じような感じの。
「うわ、犬の首だ! さあ帰ろう」。いやいやいや、「さあ帰ろう」じゃないよ。もっとこう、「おかあさああん!」って泣きわめくとか、走って逃げるとか、この日以降トラウマとして記憶に刻まれてしまったとか、そういうレベルのことでしょ、これ。
なんでそのあと、40年以上忘れっぱなしだったのよ。そして、なんでヤバTきっかけで思い出してるのよ。という。
でも、このような、子供の……いや、子供だけじゃないのかもしれないが、「そういうこともあるよね、と受け入れる」心の働きって、ある種の能力かもしれない、という気がしてきた。「社会通念に囚われない」とか、「偏見を持たない」とか、そういうふうに捉えれば。
まあ、逆に、すごく危険なことである、とも思うが。たとえば、政府があきらかにおかしいことをしている等の、看過してはならない場合でも、「まあでも、そういうもんかも」と受け入てしまう、とか。
とにかく、この日以来、「sweet memories」を聴くたびに、竹藪の犬の首のことを思い出すようになってしまったのだった。
この日も思い出しました。
「元××」の話
「元ロッキング・オンの兵庫さんです」と紹介されるのが、苦手です。
株式会社ロッキング・オンの社員だったことを恥じているわけではないし、隠したいわけでもないし、ロッキング・オンという会社が嫌いになったわけでもない。あと、僕のことをそう紹介する人が、間違っているわけではないし、失礼なわけでもない。むしろ当然だと思う。
じゃあなんでイヤなのかというと、そのたびに、
ロッキング・オンをやめて6年も経つのに、それ以上強いカードを自分が持てていない
という事実を、突きつけられるからです。
たとえば吉田豪さん、「元紙のプロレスの」とは紹介されないじゃないですか。鹿野淳だって、もう元ロッキング・オンとは言われないですよね。「MUSICAを出している会社の社長」とか、「VI VA LA ROCKのプロデューサー」の方が、通りがいいから。
つまり、そう呼ぶ人が悪いわけではなくて、そう呼ぶのがもっともわかりやすい状態に甘んじている自分がダメだ、ああダメだ、という話です。
会社をやめて1~2年ぐらいの頃は、「まあ、まだやめたばっかりだし。吉田豪さんも鹿野さんも、やめてずいぶん経ってるし」という言い訳が自分の中で成立したが、6年も経つと、もうさすがに、ちょっとあれだ。
という中でも、いちばん困るのが、「元ロッキング・オン」が通じない場で、そう紹介されることである。
たとえば、初対面の若いバンドの取材で、僕と以前から面識があるスタッフの方が、メンバーたちに、「ライターの兵庫さん、前は長いことロッキング・オンにいて、ジャパンで書いていた方です」とか、紹介されることがある。それは全然いい、音楽業界の中での話だから。
しかし。たとえば、飲み屋のカウンターで隣になった人に、顔なじみのマスターが「この人すごい有名なんですよ」的な按配で、「元ロッキング・オンの兵庫さんです」と紹介する、みたいなことが、あったりするのだ。
で、かなり高い確率で、知らないのな。僕を知らないのはいいとしても、ロッキング・オンのことも。
という、このパターンがいちばん恥ずかしい。思い出すだけで、立ち上がって「うああああ!」と叫びだしたくなるくらいです。
というのとは関係ないが。別の店で、隣になった男に、店主が僕のことを元ロッキング・オンだと紹介したところ、その男に、SNOOZER読者だったこと、CLUB SNOOZERに通いつめていたことを、数十分にわたって語られて、ほとほと閉口したことがあった。
知らんがな。「え、広島カープの職員だったんですか?」って、ヤクルトスワローズの話を延々と始めるのと同じ、ってことに気づけよ。
この数日前に、伊集院光が、自分のことに気がついたタクシーの運転手に、『ハライチのターン』がおもしろい、という話を45分にわたって語られた、という話を、『深夜の馬鹿力』でしていた。ああ、こういう気持ちになるんだなあ、と、実感したものです。
佐久間宣行がテレビ東京を退社してフリーになることを発表した、2021年3月3日放送の『オールナイトニッポン0』でのこと。退社後に個人事務所を作らなきゃ、という話から端を発して、生放送を聴いているリスナーたちからのメールが「その事務所の名前は何がいいか」という、ちょっとした大喜利状態になった。
で、それらの投稿に、しばらく爆笑した末に、佐久間宣行が言ったひとこと。
「どうしようかな、会社名。……『元テレ東』にしよっか。あっはっは!」
ああ、俺もこれくらいフラットになれたらなあ。と、つくづく思いました。
ライブハウスは安全です
ライブハウスは安全です。
二度目の緊急事態宣言が一都三県で延長になった、2021年3月中旬現在でも、です。飲食店よりも、街中よりも、新型コロナウィルス感染の危険性は低いと思います、明らかに。
今、それくらい感染予防のためのオペレーションを徹底して、どのイベンターも、どのアーティストも、ライブを開催しているので。
2021年1月7日に、二度目の緊急事態宣言が出て以降、急遽開演時間を1時間とか2時間とか早めて終演時刻を20時までにしたり、それで来れなくなったお客さんにはチケット代を払い戻したり、でも多くのお客さんは、それでもなんとかがんばって都合をつけたりして、日々ライブは行われている(開催見合わせになったものもあるが)。
最初からイスがあるホールで、一席飛ばしで座るパターン。
ライブハウスの、普段はオールスタンディングのフロアにイスを並べて、一席飛ばしで座るパターン。
ライブハウスの、普段はオールスタンディングのフロアに、一席飛ばしくらいの間隔を空けて、イスを並べて、座るパターン。
ライブハウスの、オールスタンディングの床に、一席飛ばしくらいの間隔を空けて、席番を貼り付けて、その位置に立つパターン。
この4パターン、すべて体験したが、安全面で不安になったこと、一度もない。「ここまでしなくても安全では?」と思ったことはあるが。
で、立ち上がるのや、身体を揺するのはOKだけど、声を出すこと、立ち位置から離れることは禁止、というルールを、お客さんみんな、本当によく守ってライブを観ている。
バンドが何曲かやって、最初のMCの時、しゃべり出す前にギターのチューニングを直したりして、ちょっと間が空く時も、歓声、一切飛ばない。ちょっと不気味なくらい静か。
同じく、MCでメンバーがおもしろいことを言っても、誰も笑い声をあげない。シーンとしている。3月9日(火)にZepp Tokyoで観たヤバイTシャツ屋さんの時は、それでMCがスベってるみたいに見えて、気の毒やら、そのさまが却っておもしろいやら、でした。
その分、本来のキャパの半数以下の人数しかいないとは思えないくらい、拍手や手拍子は、すんごいボリュームで返ってくる。
で、終演後は規制退場なんだけど、たるいじゃないですか、待たされるの。勝手に出て行っても不思議はないじゃないですか。でも、ちゃんと待つのな、みんな。自分の列が呼ばれるまで。
要は、アーティスト側はもちろんだけど、お客さんも「ライブの現場を守らなくては」という意識が強いのだと思う。
自分の身をコロナから守りたい、という以上に、ライブという文化自体を守りたい。だから、ここで新たな問題が起きる危険性のあることはしない、自分ががまんすればすむことならそうする、という。
日本のお客さんはまじめすぎるとか、同調圧力だとか、そういうような捉え方もあるだろうけど、今のライブハウスのそんな状態を見ていると、「コロナとライブの問題」を「自分の問題」として受け止めている、いいお客さんばっかりだなあ、この国は。と、とても美しいものを感じます。
まあ、こういう状況でもライブに行く、という熱心な人たちだから、よけい当事者意識が高いのかもしれないが。
現に、昨年2月(感染発覚は3月)の、大阪のライブハウスの一件以降、ライブハウスでのクラスター、起きていない。というのは、アーティストとスタッフのがんばりゆえだが、そういうお客さんたちがあってこそ、だとも思う。
2021年1月は4本、2月は9本、ライブに行った。3月は15日までの時点で、5本。
というのは、同業者とかの中では、多い方なのかもしれない。まだみなさん、そこまでライブに行ってないかもしれない。SNSの感じとか、現場で出くわす知り合いの数(少ない!)とかを、見ていると。
じゃあ、俺が言った方がいいかも。と、気がついたので、以上の文章を、書くことにしました。
コロナ禍前なら余裕でチケット即完したサイズの会場で、入場者制限を半分以下にしても、売り切れない。というライブ、まだ、かなりある。ライブ業界に、お客さんが戻って来ていない。
まだ行くのをがまんしている、という人もいるだろうし、「コロナがきっかけでライブに行く習慣自体がなくなってしまった」という人もいると思うが、アーティストとスタッフとお客さんのがんばりのおかげで、今、ライブ会場、安全ですよ。
で、モッシュできなくても、歓声をあげられなくても、ライブってやっぱり、すばらしいですよ。でかい音を生で浴びるって、他の何にも替えがたい体験ですよ。ということは、言いたいです。
あ、さっき例に出したヤバTは、そんな状況でも、チケット、余裕で売り切れていた。さすが。
で、「笑い声なし」の件でもわかるように、そんなふうにお客さんのマナーがいいライブばかりの昨今の中でも、特によかったです。
そのレポはこちら。