フラワーカンパニーズ/4月18日(土)@日比谷野外大音楽堂
このバンドの、確か通算6回目、2年ぶりの日比谷野外音楽堂ワンマン。
もともと日比谷野音ワンマンを2回やったのちにメジャーとの契約が切れ、事務所がなくなり、メンバー4人だけで日本全国津々浦々をハイエースで回るところから再スタートした、つまりかつて立った日比谷野音のステージなど夢のまた夢、みたいなことになっていたバンドである。そこからなんとか這い上がってきて、2009年に11年ぶりにやった日比谷野音は、本当に感慨深いメモリアルなライヴだったし、2011年と2013年の日比谷野音ワンマンも、やはり特別感がにじみ出るものだった。まあ、そもそも日比谷野音という会場自体、どのバンドにとっても特別なものだし。
しかし。この2015年4月18日土曜日は、フラカンの日比谷野音史上、その特別感が最も薄いライヴだった気がした。
まあ今年の場合、12月にもっともっと大変なライヴが控えている(初の日本武道館)というのもあるだろうが、そのせいだけではない気がする。かといって似合ってないわけではない。とても似合っている。そうだ。似合っているのだ。つまり、日比谷野音に立っているのがあたりまえ、そんな感じのライヴだったということだ。
初めてかもしれない、ここでフラカンを観てそう思ったのは。忌野清志郎レベル、ってことだろうか。いや、それはさすがにほめすぎか。ほめすぎだが、ニューアルバム『Stayin' Alive』の曲が中心で、”恋をしましょう”あたりはまだわかるが”真冬の盆踊り”もやらなかったセットリストにも、まだツアー中盤なのにどっしり安定した演奏にも、その「あたりまえ」感があった。
いいバンドだなあ。つくづくそう思いました。
あと、"夜明け”っていい曲だなあ。とも、つくづく思いました。
この曲が出た時、「ついにシングルらしいシングルが!」って喜んだのに、それをちゃんと大きな規模で世に届けることができなかった責任の一端は、俺とかみたいな媒体の人間にもあるよなあ、と、後悔したりもしました。
今からでも、映画とかで誰か使ってくれないだろうか。