syrup16g tour 2015『Kranke』ファイナル・7/9(木)NHKホールのメモ
このツアーのファイナルである東京・NHKホールは2デイズのうち、1日目のライヴレポはRO69で書きました。未読の方はこちらを。http://ro69.jp/news/detail/127167
以下、2日目のセットリスト。( )は、ここ、1日目はこの曲でした、という箇所です。なお、二度目のアンコール、2日目の方が1日目よりも1曲多かった。
01 冷たい掌
02 生きているよりマシさ
03 To be honor
04 HELPLESS
05 Stop brain
06 My Song
07 明日を落としても
08 正常
09 負け犬 (Everything s wonderful)
10 吐く血
11 Share the light
12 天才
13 真空
14 パープルムカデ
15 神のカルマ
16 Thank you
Encole 1
17 vampire’s store
18 落堕
Encole 2
19 coup d’Etat(生活)
20 空をなくす(リアル)
21 Reborn (なし)
1日目と異なった点。
2デイズの2日目なので当然だが、出音の作り方も演奏もパフォーマンス自体も、1日目よりも安定していた。それを見越してか、映像収録が入っていた。中畑大樹のキレっぷり、1日目の方が激しかったように思う。2日目はじっくり落ち着いて叩いているような印象(他のドラマーに比べると数倍キレまくってるけど)。
五十嵐、1曲目が終わったところで「こんばんは、syrup16gです!」とあいさつしたりして、なんかちょっと明るい。理由は、「これでツアーが終わるから」のようで、前半のMCで「ツアー最後の日です。正直、終わってホッとしてます」みたいなことを言って中畑大樹に「まだ終わってないよ!」とつっこまれたり、アンコールのMCで「ツアー楽しくないとか言ってましたけど、終わると楽しいもんですね」と言ってみたりしていた。
ただ、そのフォローなのか、本心なのか、たぶん両方だと思うが、以下のようなことも言っていた。
昨日、NHKホールの1日目が終わって家に帰って、でもずっと眠れなかったんだけど、明け方くらいか、いわゆる明晰夢というやつを見て。気持ちのいい場所で、かわいい動物とかきれいな女の人とかいて、すごく心地がよくて、もうずっとここにいてやろうと思ったんだけど、ハッと目を覚まして戻ってきた。あのままあそこにいたら、死んでたんだろうと思う(笑)。でも、ここでこうしている(ライヴをやっている)ことの方が、その何百倍も何千倍も気持ちいいから、戻ってきてよかった。ありがとうございます──
全部メモるのは無理で、思い出しながら書いているので、私が勝手に補っちゃってる言葉があるかもしれませんが、全体の意味としてはこういうような内容だった。
ほんとにそういう明晰夢を見たからそのまましゃべったんだろうけど、これ、あんなに長きにわたる沈黙の末、またsyrup16gという場所に戻ってくることにした五十嵐隆という人を、とても表している気がした。
アンコール、3人とも、昨日五十嵐がMCで揶揄していた自らのグッズ「患者Tシャツ」を着て登場……と思ったら、キタダマキのは「医者Tシャツ」。「患者、着るのイヤなんだって」(中畑)。で、キタダマキ、五十嵐に促されてちょっとMCしていた。他の現場ではMCしているの見たことあるけど(宇宙まおとか)、このバンドのステージでしゃべる彼を見たの、初めてかもしれない。
セットリストのとおり、二度目のアンコールは1日目とまるごと曲が違った。で、最後に“Reborn”をやった。去年のツアーではやらなかった、このバンドの代表曲だ。
去年の時は「でもやらなくてもいいと思ったのがわかった」みたいなことを書いたが(こちらです http://ukproject.com/column/2014/09/6737/ )こうして生で聴くと、やはり、大変にうれしいもんでした。これが収録された『delayed』がリリースされた頃からCDでもライヴでも聴いているんだから、もう13年くらい経つことになるが、いまだに最初に聴いた時の輝きのままな気がする、この曲。
来年は(って、来年またライヴやってくれるだろう、逆に言うとそれまでは何もしないだろう、と勝手に決めつけてますが)、“I・N・M”もやってほしい。これも去年はやらなかったし。