兵庫慎司のブログ

音楽などのライター、兵庫慎司のブログです。

1/18(月)リキッドルーム、銀杏BOYZを観て考えたこと

 1/18(月)リキッドルーム音楽と人のイベント、コレクターズと銀杏BOYZの対バン、観せていただいた。

コレクターズはさすがというか文句ないっすというか、頭を空っぽにして、というかいつの間にか空っぽになっていたんだけど、ただただ「いい曲だなあ、いい歌だなあ、いい演奏だなあ、いいグルーヴだなあ」と楽しめた。

が、銀杏BOYZの方は、やはり、いろいろと考えてしまった。ほんとにすごいライブだったのだが。いや、すごいライブだったからこそ。

 

僕は昨年8月末の「RUSH BALL」のステージも、昨年9月のクリープハイプがキュレーターをやって銀杏を招いた「Bowline2015」のステージも観れていないので、バンド編成の銀杏を観たの、2011年の6月27日の水戸ライトハウス以来(レポはこちら http://ro69.jp/live/detail/53794)、つまり4年半ぶりだった。当然、峯田以外は全員違うメンバー(「Bowline2015」の時と同じ)。何度かライブで披露している新しい曲「生きたい」の弾き語りで始まり、曲の途中でメンバー3人が登場してノイズの塊のような爆音をぶちまける。そのノイズの爆音の中で峯田が歌うゴイステの「まだ見ぬ明日に」と「DON’T TRUST OVER THIRTY」、じっくりと聴かせた「光」、ようやくいわゆるバンドサウンドっぽい聴きやすさになった「新訳 銀河鉄道の夜」「べろちゅー」「BABY BABY」、そして打ち込み入れて「ぼあだむ」、打ち込みだけでベース藤原寛もマイク持って「愛してるってゆってよね」、アンコールは加藤ひさしと古市コータローも加わってコレクターズの「チョークでしるされた手紙」。

あ、書き忘れてた。コレクターズの前に、峯田と古市コータローのアコギ1本で、「BABY BABY」を歌うというサプライズもありました。

 

ノイズが過ぎるほどノイズまくりだった前半、やや王道に寄った中盤、打ち込み方向の後半、いずれもすごかったんだけど、途中で自分が「で、これ、ツアーとかできるバンドなの?」「パーマネントに活動していけるバンドなの?」ってことを考えながら観ていることに気がついた。今の銀杏BOYZはそういう状態じゃない(というか、4人いた頃からそういう状態だった時の方が少なかったような気がしないでもないが)ということは重々知っているのに、自分はやっぱりそれを期待しているんだなあ、と自覚した。

 

で。前半は、「これは普通に活動するのは無理なやつだなあ」と思ったが、中盤以降は「いや、そんなことないかも」と思った。ただ、今後リズム隊は本業が忙しくなるだろうし(3月にALのアルバムが出るので)、それでなくてもそもそもメンバー固定すればそれでポンポン活動していけるような人ではないだろうし、今の峯田は。

うーん。でもなあ。惜しいなあ。何が。いや、だから、僕はまだ「峯田はそれでいいよ。俳優とかもやりながら、弾き語りでもバンドでもいいからたまにライブやってくれればいいよ。そんでそこでちょっと新曲とかも歌ってよ」というふうに、あきらめきれてはいない、ということだ。

やっぱりもっと峯田が観たいし聴きたいんだなあ俺は、と改めて思いながら、帰途につきました。