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兵庫慎司のブログ

音楽などのライター、兵庫慎司のブログです。

日比谷野外大音楽堂に新しい問題が起きている

  日比谷野外大音楽堂に新しい問題が起きている。

 

  ということを、今年の夏から秋にかけて、何度か日比谷野外大音楽堂に足を運んだことで知った。去年はなぜか日比谷野音に行く機会が少なかったので、僕が知ったのが今年なだけで、実際はもっと前から起きていた可能性もある。

 

  それは何か。音かぶりだ。

  日比谷野音の外、日比谷公園の「第二花壇」「大噴水」などがあるいちばん広いスペース。あそこで催し事をやっていて、そちらにもステージがあって演奏などが行われていて、音がかぶってしまう。という問題です。

  最初にそれに気がついたのは、8月27日のきのこ帝国のワンマンだった。この日、日比谷公園では「第14回 日比谷公園 丸の内音頭大盆踊り大会」という催しが行われており、MCとか曲間のたびに、大音量のその「丸の内音頭」が野音の中までがんがんきこえてきてしまうのだ。

  まあ、じゃまにならないわけがない。何度目かのMCでは佐藤千亜妃も「なんか……すごいですね」と、苦笑していた。

 

  その次は、9月24日のハルカトミユキ。この時は『日韓交流おまつり2016』というイベントの真っ最中。早く着いたのでちょっとのぞいてみたのだが、この場所としては最大級ではないかというくらい大きなステージが組まれており、韓国からやってきた歌って踊るガールズグループやボーイズグループが次から次へとパフォーマンスしている。なのでバック・トラックもあの手の打ち込みで、かなりの音量。

  これ、ハルカトミユキとの食い合せ、よくないなあ……と思ったら、やはり、けっこうじゃましていた。演奏中はあまり気にならないレベルだが、MCの時はうるさい。しかもハルカトミユキ、シリアスなMCもあったりするので、よけいに気になる。

  そういえば1週間前の9月17日に、エレファントカシマシをここで観ているのだが、その時は気にならなかった。今期二度目の『オクトーバーフェスト』をやっている日で、『オクトーバーフェスト』、バンドの生演奏とかもあるんだけど、ステージが小さくて音量的に大したことなかったのか、それともその時間は演奏そのものがなかったのかは、わからないが。

 

  たとえば週末の代々木公園では、ほとんど毎週のように、というか「ふたついっぺんに」という週もあるくらい頻繁に、フードフェスだのフリーマーケットだのが行われている。日比谷公園はそこまでではなかったが、それでも数年前に比べると、目に見えて増えている。前述の『オクトーバーフェスト』は、以前は春から秋にかけて日本各地を巡っていく中で一回日比谷公園で開催されていたが、「今期二度目の」と書いたように、今年は二回来ている。

  東京だけではなく地方も同様で、訪れた先の土地で公園のそばを通って「あ、今日なんかやってる」とか知ること、数年前に比べると目に見えて増えている気がする。

  要は「フードフェス」や「公園等を使った野外のイベント」が全国的に増加傾向にあること、それによって起きている事例のひとつがこれなわけで、ということは、ほかの公園やほかの地方でも、同様のことが起きている可能性もある。

 

  それから、音かぶりって、ステージとステージが近い音楽フェス等でもよく起きる問題ではある。自分の経験としても、お台場で行われた野外のダンス系イベントで一回、地方の野外フェスで一回、「こんなにステージ近くて大丈夫なの?」と思ったらやはり音がかぶりまくりで、どれかひとつのステージの前の方まで行かないとちゃんと聴けなかった、という経験がある。

  運営がしっかりしている老舗の大型フェスでも、ない問題ではない。それを避けるために、隣接するふたつのステージは「片方が本番中は片方が転換」というふうにタイムテーブルが組まれていても、転換中のバンドだってサウンドチェックで音は出すわけで、結局かぶってしまったりする。

  書いていて思い出したが、フジロックにオレンジコートができたばかりの頃、そこに出演した矢野顕子が、隣のフィールド・オブ・ヘブンの音が気になって、MCでそのことに触れていたのを憶えている。そりゃまあ気になりますよね、基本的に歌とピアノだけでパフォーマンスすることが多いミュージシャンなんだから。

  あるいは、ROCK IN JAPAN FESTIVALのGRASS STAGEとBUZZ STAGEも音がかぶる。まあそもそもGRASS STAGEのエリアの中にBUZZ STAGEがあるというレイアウトなので、かぶるのがあたりまえなのだが。で、これに関してはずっとそうなので、前もって「かぶりますよ」と伝えた上でBUZZ STAGEに出るアーティストをブッキングしているのだと思われます。

 

  で。この日比谷野音の例がそれらのフェスと違うのは、「運営が違う複数のステージの音がかぶってしまう」ということだ。だからよりコントロールしづらい。場所を貸しているのは日比谷公園のスタッフ、ということになるが、きっと事前にそこまで考えていなかったのだろう。

  というか、まあ、考えないですよね、そこまで。日比谷公園、都が管理しているわけで、ということは都の職員がその業務にあたっておられるわけなので。イベント業者じゃないし。

 

  ちなみに、僕が今年最後に日比谷野音に行ったのは、10月1日のCaravanだった。

  この日は特に音の出るイベントは行われておらず、ホッとしました。Caravanもどちらかというとアコースティク寄りな音なので。

  でもこれほんと、来年あたりから、もうちょっとシリアスな問題になってくるかもしれない。日比谷野音、なかなか取れない人気会場だけど、「取れたけどその日すんげえうるさいお祭りだ、どうしよう」みたいな。というか、僕が把握していないだけで、もうそんなふうに問題化している可能性もあるか。

 

  あともうひとつ、今年の日比谷野音の大きな問題、「長年据え置きだった売店の缶ビールの価格が400円から450円に上がった」に関しては、都内の他の公園、たとえば砧公園とか駒沢公園とかの売店の缶ビールの単価をまだリサーチできていないので、保留にしておきます。

  なんだ保留って。