3/1と3/3のサンフジンズ@代官山UNIT
「今年は3のつく日にライブをやります」と宣言したサンフジンズ、今年初めての東京圏のライブは3月1・2・3日の代官山UNITの3デイズだった。1日ずつ若いゲスト・アクトを迎えて対バン。初日は関取花、2日目はRei、3日目は本日休演。
1日目と3日目を観た。「過注射」以外にもう1曲新曲が増えたことや、対バンなのでワンマンより尺が短いこともあり、夏のワンマンツアーまでのような「持ち曲全部やり尽くしても足りないので同じ曲をもう1回やる」みたいなスリリングな展開はなし、本人たちもその余裕を口にしたりする貫禄のステージ。
ただ、カイ・ギョーイとジューイ・ラモーンは、曲ごとにギターとベースを持ち替えなくてはいけないので、「3曲ギターで持ち替えてまた3曲」みたいな構成になるのは、以前と変わらず。「1曲ギター弾いて次の曲でベースでその次でまたギター」みたいな曲順にはならない、ということです。
「ギターからギターへ持ち替え」は、1曲ごとで行われる時もあるが、「ギターからベース」「ベースからギター」に関しては、どうもそういうものではないらしい。どちらがメインで歌うのか、というのも大きいのだろうが。
にもかかわらず。1日目と3日目、曲順が違った。2日目に観た人によると、2日目も違ったらしい。「医者キャラ」「医者歌詞(一部そうじゃないのもあるけど)」「3ピース」「曲によってギターとベースと歌う人が替わる」など、さまざまな縛りを自らに課しているバンドだが、「その中でいかに楽しむか」ということを追求すると、こういうライブになるんだなあ、と思ったりした。
サンフジンズを観ていると「恥ずかしいところがひとつもないよなあ」と感じる。
シリアスじゃない。でも、ふざけすぎてもいない。言葉に意味や意志をこめすぎてないけど、意味や意志がないわけでもない。何よりも、自意識過剰じゃないし、自分に酔ってもいないけど、まぎれもなくロックンロールでしかない。そんなような感じ。
「こういうのが好きなはずなのよ、俺は。昔からどう考えてもこういうのが好きなんじゃないか、と」
ROCKIN’ON JAPANの2015年11月号でサンフジンズにインタビューした時、カイ・ギョーイはそう言っていたが、その「恥ずかしいところがない感じ」が「こういうのが好き」の理由のひとつになっていたりもするんじゃないかと思う。