兵庫慎司のブログ

音楽などのライター、兵庫慎司のブログです。

12/22東京国際フォーラムホールA「奥田民生 生誕50周年伝説 “となりのベートーベン”」のライブレポ

※この12月22日東京国際フォーラムホールA「奥田民生 生誕50周年伝説 “となりのベートーベン”」のライブレポは、レーベルがライブ終了後に音楽ニュースメディア等に一斉送信するプレスリリースとして、「どこにアップされてもOK、記名でも無記名でも OK、一部抜粋されても書き換えられても引用されてもなんでもOK」という前提で、RCMRからご依頼をいただいて、書いたものです。

で、せっかく書いたので、抜粋とか書き換えとかの前の元のテキストを、ここにアップしておきます。という趣旨でございます。

では、以下です。

 

 

12月22日(火)東京国際フォーラム にて、「奥田民生 生誕50周年伝説 “となりのベートーベン”」が行われた。今年(2015年)5月12日に50歳の誕生日を迎え、前日にユニコーンのメンバーが50歳になったら行う恒例イベント「ユニコーン 奥田民生50祭“もみじまんごじゅう”」を広島文化学園HBGホールにて開催、11月28日にはMAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島にて「ひとり股旅スペシャル@マツダスタジアム」を行った奥田民生。そんなメモリアルイヤーのシメを飾るこのイベントは、94年のソロデビュー以降活動を共にするキーボーディスト、斎藤有太の発案により開催が決定したもの。

イベントは2部構成。1部は、1曲目~6曲目はソロデビューから10年間民生のライブを支えたドラム古田たかし・ベース根岸孝旨・ギター長田進・キーボード斎藤有太がバックを務め、7曲目~12は現在の民生バンドであるMTR&Y(ベース小原礼・ドラム湊雅史・キーボード斎藤有太)が演奏。ボーカルは1曲ずつゲストが登場する。

まず最初に斎藤有太がひとりで登場し、あいさつと本日の趣旨説明。民生も「ありがとうございます。今日は、ゲストが歌ってくれるっていうんで、この、なんとも言えないうれしさ(笑)」と、1部はギタリストに徹することを伝える。

斎藤有太の「今日最初のゲスト・アーティストを呼びたいと思います。大好きなバンドです」という紹介で、OKAMOTO’Sのオカモトショウが登場、「マシマロ」でライブがスタート。続いて浜崎貴司FLYING KIDS)が「野ばら」、Leyonaうつみようこが「悩んで学んで」と、1曲歌い終えたゲストが次のゲストを紹介して、ライブが進んでいく。

岸田繁くるり)が歌った「The STANDARD」では民生がコーラスを入れる。6曲目に登場した吉井和哉は「みんなに『なんでこれを歌わないんだ?』ってよく言われる」と「手紙」を熱唱。11曲目の仲井戸“CHABO”麗市は「おめでとう。いいね、若くて。民生、今日から大人の仲間入り」と祝福の言葉を贈り、続く12曲目ではCharが民生とギターバトルを聴かせる。そしてバンドもゲストも全員登場、「それではみなさんで不朽の名作を……すみません、言うんじゃなかったと思いました」という民生の言葉で「イージュー★ライダー」へ。ゲスト全員がワンフレーズずつ歌い継ぎ、1部が終了した。

 

2部は、ギター松浦善博、ドラム伊藤大地、パーカッション三沢またろう、ベースハマ・オカモト(OKAMOTO’S)、キーボード斎藤有太、1部のゲストから和田唱TRICERATOPS)&Leyonaうつみようこがコーラス隊で参加、そしてその後方には総勢39人のフルオーケストラ(金原千恵子ストリングス、村田陽一山本拓夫も参加したホーン隊など)、というスペシャルバンドを従え、奥田民生が歌う。

「ライオンはトラより美しい」でスタート、続く「コーヒー」のあと、斎藤有太がひとりずつメンバー紹介しようとするも、人数の多さに途中で心が折れ、ストリングスチームは「金原千恵子ストリングス!」とまとめてコール。「いちばんオーケストレーションに力を入れた曲」(斎藤)「すみませんね、こんな曲で」(民生)という前置きでプレイされた「股旅(ジョンと)」では、曲終わりでスタンディングオベーションが起きた。

民生、「いや、ぜいたくな時間をすごさせていただいております。50歳になるとこんないいことがあるんですね……来年から普通にやります」と、感謝の意を伝える。次の7曲目「さすらい」では「さすらい秀俊」(by民生)こと真心ブラザーズ桜井秀俊が第二バイオリンでオーケストラに加わる。ラストの「風は西から」は、コーラス隊と共に今CMで流れている英語バージョンで曲に入り、途中で日本語にスイッチした。

 

アンコールではPUFFYが登場、民生はキーボードとボコーダーで「アジアの純真」を披露。そしてオーケストラによるあまりにも美しい「すばらしい日々」のインストバージョンでオーディエンスを酔わせたあと、ゲストとバックを務めた面々、つまり今日のこのライブに参加したすべてのミュージシャンがオンステージ。先月の「ひとり股旅スペシャル」など、重要なライブでは必ず歌われる、自身がなぜ歌うのかをテーマにした2001年のシングル「CUSTOM」で、3時間に及んだステージは感動的にしめくくられた。最後に民生、もう一度「来年は普通にやりますんで」と告げ、ステージを下りた。

 

ソロ奥田民生としての2015年の活動は、このイベントで終了。ただし、12月27日にはインテックス大阪「RADIO CRAZY」、28日には幕張メッセ「COUNTDOWN JAPAN」に、岸田繁(ジューイ・ラモーン)・伊藤大地(ケン・シューイ)とのバンド、サンフジンズで出演することが発表されている。

 

セットリスト

 

1部

1 マシマロ(ゲスト:オカモトショウ)

2 野ばら(ゲスト:浜崎貴司

3 悩んで学んで(ゲスト:Leyona&うつみようこ

4 The STANDARD(ゲスト:岸田繁

5 愛のために(ゲスト:八熊慎一)

6 手紙(ゲスト:吉井和哉

7 夕陽ヶ丘のサンセット(ゲスト:和田唱

8 スカイウォーカー(ゲスト:草野マサムネ

9 息子(ゲスト:真心ブラザーズ

10 明日はどうだ(ゲスト:トータス松本

11 人間(ゲスト:仲井戸麗市

12 あくまでドライブ(ゲスト:Char)

13 イージュー★ライダー(All Cast)

 

2部

1 ライオンはトラより美しい

2 コーヒー

3 股旅(ジョンと)

4 手引きのようなもの

5 ヘヘヘイ

6 MILLEN BOX

7 さすらい

8 風は西から

 

アンコール

1 アジアの純真(ゲスト:PUFFY

2 すばらしい日々(Inst)

3 CUSTOM(All Cast)