兵庫慎司のブログ

音楽などのライター、兵庫慎司のブログです。

Theピーズ6/9日本武道館、の余談

  Theピーズ6月9日結成30周年日本武道館の、レポというか、考察というか、あの場を体験して考えたことというか、とにかくそんなような文章を書きました。

  6月18日に、リアルサウンドにアップされました。まだの方、ぜひ。

  こちらです。

realsound.jp

 

  で、以下、そのTheピーズ日本武道館の余談。

 

  現役のファンだけでなく、今はファンとは言えないが、Theピーズにまだ気持ちが残っている、Theピーズと共に生きた時期が確かに自分にあったことを忘れない人たちが全国各地から集まった、だから日本武道館は満員になった、みたいなことを、リアルサウンドのレポで僕は書いたが、これ、個人的にも、とても実感したことだった。

  僕の場合、日本中というよりも、音楽業界とか出版業界とかになるのだが、その界隈の知人に、やたらと出くわしたのだ。

  レコード会社とか。マネージメントとか。出版社とか。イベント会社兼出版社とか。ライターとか。

 

  みんな、ビクターでもキングレコードでもフライングパブリッシャーズでもないし、Theピーズと近しいバンドのスタッフだったりもしない人たち(そういう人たちはそういう人たちで出くわしたけど)。

  つまり、過去に仕事でTheピーズに関わったことはないし、今も関わっていない人たち。普通にチケットを買ってきた人たち、ということだ。

  で、彼ら彼女らがTheピーズを好きであることを僕も知らなくて、出くわすたびに「え、ピーズ好きなの?」って驚くような人たち。

 

  って、べつにいちいち驚くこたあないんだけど、でも本当にそうだった。あ、ビクターはひとり会ったか。でもピーズがビクターのバンドではなくなってずいぶん経ってから入社している歳だ、彼も。

 

  開演前、長い付き合いの大手出版社の編集者とばったり会った。一緒に飲んで音楽の話をしたこともあるし、何かのライブとかで出くわしたこともあったのに、彼女がピーズを好きだということを、僕は知らなかった。

  武道館グッズのTシャツを着ていた。半休をとって物販の列に1時間半並んで、買ったそうだ。

 

  というようなことにも、何か、ああそうか、そうなんだなあ、やっぱりそうだよなあ、などと、しみじみと思ったりしたのでした。

 

  あと、この当日、僕は、レポを書くためにリハから入らせてもらったりして(そのくせそのへんのことは一切レポに書いていない、という結果については本当にすみませんマネージャー。書いたらバカ長くなったので削りました)、気持ちが完全に仕事モードだったので、普段酒飲みなのに、アルコールのことは全然考えなかった。

  なので、「武道館の売店も近隣のコンビニもアルコール全部売り切れ」「お客さんも集まったバンドマンも阿鼻叫喚」状態だったことも、ライブが終わってから初めて知った。

  これも、何か、「ああ、ピーズだなあ」と思いました。

 

  この武道館の2日後の6月11日、フラワーカンパニーズはツアーでHEAVEN’S ROCK熊谷VJ-1ワンマンだったんだけど、4人とも「Theピーズ武道館ロス」、すごかった。というか、THE COLLECTORSも含めてのロスか。

  開演前に楽屋に行ったら「これから何を張り合いにしていけばいいんだ」と、それぞれ寂しさに包まれていて、ステージに出て行ったあとも、MCでそれをそのまま言っていた。

  レポに書いた「竹安の提供した缶ビールが一口ずつ減りながらバンドマンの間を回っていく」「当人は水筒に白ワイン入れて持ち込んでいたので無事」というのは、この熊谷でのMCで、本人が話していたことです。

 

  もうひとつ余談。

  そのTheピーズ武道館の打ち上げ、竹安と私、終電で帰ろうと途中で抜けて、駅に向かいました。

  ふたりとも最寄駅までは帰れないけど、いちばん近いターミナル駅までは行ける時間。

  駅に着いて「じゃあね」って別れてホームにダッシュ、ギリ終電に間に合ったのですが、その後、私、駅員さんに起こされました。終点で電車が停まっていました。

  竹安くんはちゃんと下りたそうです。「座るからだよ。座っちゃダメ」とたしなめられました、後日。